Facebookのことを考えてみた

発端は、自分も実行委員をやらせてもらっている CSS Nite in SHIZUOKA, Vol.2 で、Facebookのビジネス利用についてのセッションがあること。最近は1年前のtwitterのように、テレビでもFacebookの名前を聞くようになったし、ソーシャル・ネットワーク(映画)もやってるし、もうちょっと使ってみようかと。

週刊ダイヤモンド 2011年 1/29号を読んだ

特集が「2011年フェイスブックの旅 全世界で6億人がつながるネットワーク」。記事の内容としては、Facebookの概要、メリット、利用法、成功事例など。「週間ダイヤモンド」が一般ビジネス誌であることもあり、内容的には表層的というか、入門的な感じ。情報感度の若干高めなサラリーマン向けに、「Facebookをはじめてみませんか」的な内容といえばわかりやすいかも。

WebSite expert #34 を読んだ

こちらも特集は「Facebookが来る!!」。このあたりだけをとっても、Facebookに注目が集まりつつあることがわかる。WebSite expertはWeb業界向けの雑誌で、どちらかというとWebのディレクターとかプロデューサー、マーケティング向けなイメージ(実制作のスキルがメインではないイメージ)。内容的にも、週刊ダイヤモンドよりも幾分か踏み込んだファンページの活用といった記事。ただ、Web業界向けな雑誌なためか、「Facebookすげー」という記事に終始、日本的にローカライズしたFacebookの活用という実用ステップには踏み込めていない感じ。

ソーシャル・ネットワークを見た

はい、ネタです。「ソーシャル・ネットワーク」は若き日のマーク・ザッカーバーグ(Facebookの創始者でCEO)が、Facebookを立ち上げ、発展していく様を描いた映画です。あくまでフィクション。映画を見てもFacebookのサービス自体にはほとんど触れないので、なんら詳しくはなりません。映画を見るとむしろ、マーク嫌な奴→Facebook嫌いという気がしてきます(←あくまで事実に基づいたフィクション、誤解なきよう)。

いろいろと仕込みをしています

ファンページを作ってみたり(実際に作ってくれたのは別の人ですが)、いくつかのサイトに「いいね!ボタン」やその他ソーシャルメディアと連結する仕組みを導入したり、手を動かしてみています。経過については追って、ブログにエントリーできればと思います。

結局のところ

現状ではなんとも言えないもの事実です。日本ではSNS市場ではmixiが独り勝ち状態ですし、Facebookより大きく先行するSNSがある国では苦戦していることもあるようです。そんなネガティブな話もありますが、今後大きく発展する可能性もありますし、一度のってみることって大事じゃなかと思います。

わたしのようにWeb制作を生業にしているものにとって、HTML5やCSS3やajaxやCMSといった制作スキルは、基礎体力として大事な部分です。しかしながら、製作されたがWebサイトがクライアントにとって価値あるものになるためには、我々の製作スキルをどういう形で発揮するかが問われていると感じています。

製作スキルを発揮する分野が、既存のWebサイト構築の延長にあるのか、電子書籍にあるのか、Facebookにあるのか、それはわかりません。可能性の一つとして、取り組む価値は大いにあると思います。

そんな危機感に共感される方、ぜひ CSS Nite in SHIZUOKA, Vol.2 にご参加くださいw

CSS Nite LP, Disk 13 に参加しました

2011.1.22に開催された CSS Nite LP, Disk 13 に参加しました。

今回のLP13は、スマートフォン特集(1)として、iPhone/iPad向けWebサイト・Webアプリ・ネイティブアプリの制作が取り上げられした。

以下、各セッションについて感想とか。

2011.1.22に開催された CSS Nite LP, Disk 13 に参加しました。

今回のLP13は、スマートフォン特集(1)として、iPhone/iPad向けWebサイト・Webアプリ・ネイティブアプリの制作が取り上げられした。

谷さんのセッション

今回も8セッション・6時間超の濃密なセミナーでした。主催の鷹野さん、スタッフの方、スピーカーの方々、参加されたみなさんに感謝です。

以下、各セッションについて感想とか。

スマートフォン時代のWeb制作(谷 拓樹さん)

谷さんのセッションは、スマートフォン対応のwebサイト制作について概論的に4つのトピックを取り上げられました。

  • スマートフォンの普及
  • デスクトップとスマートフォンの違い
  • スマートフォン対応の実装4パターンの比較
  • これからのWeb制作(Mobile First)

LP13を通して一番印象に残ったフレーズでもある「Mobile First」。ケータイサイトに特化した方を除けば、これまでPCを中心にしてきたWebサイトが、いよいよ新しいステージに向かいつつあることを感じました。

ライブコーディングで学ぶ、iPhoneサイト制作のキホン(たにぐちまこと さん)

たにぐちさんのセッションは、3分クッキング的ライブコーディング。と言いつつ、ワイヤー的なものの制作やデザイン作成のことから、コーディング(Zenコーディング)のTips、動作検証まで、実に盛りだくさんな内容をデモしていただきました。

内容ももちろんですが、マイクを片手にライブデモを流暢に進められるプレゼンもステキでした。

iPhone/iPadサイト制作でHTML5フォーム活用+α(益子 貴寛さん)

益子さんのセッションでは、HTML5とiOS実装が中心トピック。HTML5の基本、iPhone/iPadで利用できるHTML5の新要素と注意点、iPhone用サイトでのフォーム、デバイス切り替えのこと、GeoLocationAPI etc…、応用範囲の広い技術的なお話でした。

HTML5で追加されたフォーム関連要素の属性のお話は、まだ試せていなかった部分でもあり、参考になりました。iOSではラジオボタン/チェックボックスのラベルが効かないことには、私もハマったことがあます(未解決のまま諦めました)。

「〇〇っぽさが大事」というのも非常に共感しました。

iPhone/iPadサイト制作でハマらないために(高津戸 壮さん)

高津戸さんのセッションでは、iPhone/iPad用サイトでハマりやすいポイントを解説。スクロール周りやアニメーション処理など、デバイス固有のUIやスペックよる注意点が参考になりました。「革新的で魔法のようにトラブル多発」というフレーズが印象的。

高津戸さんのプレゼンは、「高津戸節」とでも言ったらいいのか、氏のキャラクターが全面に出ていて、聞いていて楽しいのが特長です。ちょっとマニアックな話題を、誰にとっても分かりやすく話されるのがスバラシイですね。

iPhone/iPadサイト制作でのCSS設計とデザイン最適化事例(小山田 晃浩さん)

小山田さんのセッションでは、デバイス毎にCSSを切り替える手法が説明されました。具体的にはメディアクエリーによるCSS適用の切り替えについて、ソースを交えて解説。また、CSSだけで対応できることには限界があるなかで、設計やデザインの段階から意識しておくことについても言及されていました。

小山田さんはパンクっぽいというか、一見すると怖そうな感じが印象を受けますが、柔らかい口調で話されます。ソースの解説のような非常にテクニカルな話題を、丁寧に分かりやすく伝えてくださるのが印象的です。

Web制作のノウハウでつくるiPhoneアプリ(外村 和仁さん)

ピクセルグリッドさん3連発のトリは外村さん。ネイティブアプリの制作について話されました。ネイティブアプリと言っても、Webサイト/Webアプリをネイティブアプリ化する手法ですので、あまり敷居が高く感じませんでした。

地方におけるミニマムなiPad用Webアプリ制作事例(多田 吉臣さん)

多田さんからはiPadアプリを開発された経験のお話でした。マーケティングよりのトピックで、LP13の全セッションの中で、個人的には一番良かったセッションです。

iPadアプリをクライアントワークで製作された経験談なのですが、途中まで成功事例と思わせつつ、実はあまりうまくいかなかったと事例だったというダイナミックな展開。何ごとも成功よりも失敗から学ぶことが多いわけで、経験者ならではの反省が参考になりました。

クライアントさんと良好な関係を築いておられるのも印象的でした。

教科書には出てこない!?iPhone のUIトリック表現(比留間 和也さん)

オオトリの比留間さんからはiPhone的なUIについて。凝った独特のUIは、得てして使いにくいものになってしまうという点と、実際にotonaticというWebアプリを製作された過程を解説されました。

後半のotonatic開発の件は、ユーザー像や利用するシチュエーションが想定され、それに合わせてアプリが開発されていく過程が参考になりました。

スピーカーのみなさん

まとめ

2008年にiPhoneが日本で販売開始され、2010年にはiPad発売・Androidケータイの本格展開が始まりました。今はまだ「先進事例」「先行実装」という面もありますが、「ケータイ以上、PC未満」というデバイスが普及しそうな勢いを感じます。この状況にどうコミットしていくかは、Web制作を生業にするものにとっては大きなトピックだと思います。

また、多田さんのセッションが CSS Nite LP, DIsk13 で一番良かったのは、マーケティングよりの話だったからです。とりわけ、効果検証/アフターフォロー的な話はすごく良かったと思います。Web制作において、テクニカルな部分はもちろん大切です。しかし、それ以上に「クライアントのビジネスにどれだけ貢献できるか」を問われていると感じています。

そんなわけで、最近感じている課題とタイムリーなテクニカルなトピックが合わさって、非常に刺激的なセミナーでした。さぁ、今日から新たにがんばろう!って気分です。

CSS Nite LP,Disk 8「Google Analyticsを使ったWebアクセスログ解析とサイトへの反映」 に参加してきました

CSS Nite LP, Disk 8「Google Analyticsを使ったWebアクセスログ解析とサイトへの反映」(2010年1月9日開催)に参加して来ました。

ここ数年の課題であるweb解析(アクセス解析)。2005年にGoogle Analyticsが登場し、それまで高嶺の花(ツール導入だけで20万円以上!)であったweb解析が急速に普及しました。しかしツールは安価で使えるようになりましたが、「使いこなせているか」「業務に活かせているか」という部分はまだまだです。

そこで今回のCSS Nite LP, Disk 8「Google Analyticsを使ったWebアクセスログ解析とサイトへの反映」。web解析界の巨匠たちによる非常に内容の濃いセミナーでした。そして宿題がいっぱい出た感じです。

web解析界の巨匠たち(左から大内さん、衣袋さん、石井さん、小杉さん、権さん)
web解析界の巨匠たち(左から大内さん、衣袋さん、石井さん、小杉さん、権さん)

本セミナーのセッションと自分に響いたポイントは以下の通り。

Google Analytics ベーシック

小杉 国太郎さん(グーグル株式会社)

  • Google Analyticsのツールとしての基礎知識に関するセッション(用語やデータの解説や機能紹介、今後の追加機能など)
  • この時点ですでにベーシックではないというか内容てんこ盛り
  • Google Analytics活用のキモ→アドバンスセグメントとカスタムリポートの使いこなし
  • アノテーション(2010.1より順次公開予定) →メモを付加することが可能に
  • モバイルトラッキング(2010.1stQに公開予定) →日本のキャリアにもコミット予定

仮説検証型、かつ4つの対顧客戦略でデータを見る
~Google Analyticsを使った分析のあるべき流れ

  • web分析の考え方を実際に考えながらレクチャー
  • 3つのデータ解析視点
    • トレンド(推移を見る)→ 時系列と文脈で見る
    • ベンチマーク(比較する)→ 期間比較などから検証する
    • セグメント化(分類してみる)→ ブレイクダウンして深掘りする
  • 4つのサイト分析フェーズ
    • 集客(流入)→ 参照元の分析
    • 接客(回遊)→ 直帰率や離脱の分析
    • 制約(コンバージョン)→ シナリオ分析、想定動線
    • 再訪(リテンション)→ リピーター対策、利益最大化

ユーザー行動をセグメント化して、サイト改善
〜ユーザーの行動と気持ちに寄り添うセグメンテーション分析

大内 範行さん(アユダンテ株式会社

  • サイトの向こう側(=ユーザー)の利益を最大化するサイト改善
  • 実在するサイトを例にした実践的web解析例
  • 自分の基準を持つ(必要なのは自サイトの改善)
  • 芯を強くする(=良い部分を伸ばす、担当者の自信up)
  • ユーザーに寄り添う(キーワードごとに異なるユーザーの行動分析)
  • お土産(できる100ワザ Google Analytics SEO & SEM を極めるアクセス解析ノウハウの追加情報)

Web制作会社のための、顧客が逃げないGoogle Analyticsレポーティング ~成果アップのための解析「報告」の実践

石井 研二さん(株式会社HARMONY

  • 石井さんによる怒涛のトーク(漫談)
  • アクセス解析レポーティングのポイント
  • 目的と成果(発注サイド/制作サイドのwin-winな関係)
  • 改善につながる解析の見所:「入り口回数」×「誘導率」
  • エクセルを活用したレポーティング
  • 月々の報告で見せるポイント
    1. 全体像→あっさり
    2. 前月の改善効果
    3. 効果を伸ばすためのポイント
    4. 次に改善するべき改善点
  • リンクはユーザーへの提案、適切なリンクは接客・おもてなし

経営者視点のサイトリニューアル提案
~Google Analyticsを使った経営成果の算出法

  • 淡々と重要なことを語られる方
  • web制作会社の役割変化
    • ネット広告→急伸、制作費→横ばい
    • 広告費は売上を押し上げる投資、制作はコスト
    • web制作単体ではなく、戦略・マーケティングレベルから携わる制作→web制作会社からweb活用支援会社へ
  • 経営者視点のリニューアル提案
    • 成果につながるwebサイトの構築
    • 成果につながるユーザーのモデル化
    • 見積算出の費用を提示・交渉 → 見積もり=市場調査
  • web活用のパートナーとして
    • 変革をもたらすのは我々webプロフェッショナル
    • ほとんどの中小企業にとってwebのパートナーは制作会社
    • webのスペシャリストからweb以外も含めたゼネラリストへ

以下、個人的な感想です。

Google Analyticsは無料でありながら非常に高機能なツールであり、web解析という業務はそれ以上に難しいですね。2009年にもCSS Nite in Ginza, Vol.30Web担当者Forum × CSS Nite「実践ワークショップ」第3回『アクセス解析ワークショップ』、安西さんによる「私的勉強会 解析しないと!」などいくつかのセミナーに参加しました。ただ、なかなか身になっていないのが実情です。

こればかりは知識の吸収もさることながら、実践が大事ですね。一人ではすぐに行き詰まってしまうというか客観的な検証が難しい面もあります。一緒にやれるパートナーが欲しいと思います。WWFジャパンさんの例ではないですが、ワークショップとかやってみてもいいですよね。

最後に今回も密度の高いセミナーを企画・運営してくださったCSS Niteの方々に感謝です。

CSS Nite 4周年記念イベント(Vol.40 reprise)に参加してきました

2009年11月10日に開催された「CSS Nite 4周年記念イベント(Vol.40 reprise)」に参加してきました。今回のお題はHTML5です。

HTML5と言えば数年前から話題には上っていたのですが、いまいち実態の見えないものでした。この夏頃、W3CのXHTML2.0WGが年内で活動中止=HTML5に統合という発表と相まって非常に注目度の高い技術となってきました。

セミナーは3セッションで構成。1stセッションは矢倉さん(ミツエーリンクス)による先日のCSS Nite Ginza vol.40の再演、2ndセッションは山田さん(面白法人カヤック)による実験的HTML5活用術、3rdセッションは小山田さん(メタフェイズ)による実践的HTML5マークアップ講座といった内容です。

1stセッション「HTML5、きちんと。」by 矢倉 眞隆さん
HTML5の経緯からHTML5での変更点など、HTML5の基本を解説。追加されるAPIやタグ、特にsection要素を中心にした実例を紹介。section要素とアウトラインの関係がクローズアップされた気がします。従前のh要素による見出しレベルでのアウトラインは頭の片隅にあってマークアップしますが、その発展形なのでしょうか。

矢倉さんのセッション
矢倉さんのセッション

2ndセッション「HTML5のメリットを活かしたコンテンツアイデア」by 山田 敬美さん
今から使えるHTML5と言った観点で、webサービス「イケメンホイホイ」のFlash部分をHTML5で実現しようという意欲的なプレゼン。しかも対象をiPhoneに絞ることでブラウザの互換性など諸処の問題を一気に乗り越える発想に感服です。

山田さんのセッション
山田さんのセッション

3rdセッション「HTML 5(現段階の WD)のセマンティクスの実装」by 小山田 晃浩さん
こちらはsection要素の使い方を中心に、現時点でのマークアップのポイントを紹介。肝はやはりアウトラインを意識すること。マークアップのスペシャリストらしく、ブログ型のソースを事例にわかりやすく解説していただけました。

小山田さんのセッション
小山田さんのセッション

HTML5が現実的な選択肢となるのは2011〜2年頃じゃないかという登壇者の見解、つまりは仕様が固まり切っていないこととブラウザの実装状況がネックと言うのが現状です。その中で、「使えるところから使って行こう」というポジティブな発想がすばらしいですね。とかく目先のことに追われてしまいがちで、景気のいい話をあまり聞かない世相下で、まだまだ先の技術を実践されている、関心が高い人が多いことが救いに思えます。

懇親会では、益子さん@サイバーガーデン千貫さん@KICKS Webカメラマンの飯田さんとこれからの業界のありかたとか、仕事へのスタンスなど熱く語っていました。好きだけではやっていけないし、フリーランスor経営者という責任ある立場の中、仕事で収益をあげながら生活を確保していくことなんかについて、勉強させていただきました。

最後に。CSS Nite 4周年おめでとうございます。この間、雑誌「web designing」が創刊100号を迎え、web業界らしきものができて8年くらいかぁとか思っていたのですが、その約半分をセミナー等で支えて来られたことに感謝です。

CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」に参加してきました

CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」に参加してきました。web制作におけるIA(Information Architecture)について、6時間/7セッションにわたるセミナーです。

CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」
CSS Nite LP, Disk 7「IAスペシャル」

各セッションと講演者は下記の通り。

  • 情報アーキテクチャの全体像〜ワークフローとケーススタディ〜
    長谷川敦士(コンセント)
  • プロジェクトマネジメントから見たIAの大切さ
    林 千晶(ロフトワーク)
  • IAの欠点〜IAの本来の目的と役目
    佐藤伸哉(so●y)
  • IAワークショップ〜LPOをテーマに〜
    坂本貴史(ネットイヤーグループ)
  • マークアップとIA
    小久保浩大郎(iA)
  • IAからWebサイトデザインへの突破口
    長谷川恭久(could)
  • パネルディスカッション

各セッションの詳しい内容については、tiwitterによる実況中継を見ていただくとして、感想など。(追って公式サイトからもフォローがあるはずです)

IAというと何か格好良くて、最先端のweb技術みたいな気がしますが、結局のところどこの現場でも行っている作業を体系化したようなイメージです。サイトの目標設定、ターゲット設定、コンテンツの整理・体系化、ラベリング、導線設計・・・。と、どこまで意識的に、明確に、明示的に行っているかというレベルの違いの問題かと。

ただ現実問題で言えば、たとえばきっちりユーザ調査してペルソナ作って全ページワイヤーフレーム書いてそれを納品物レベルのドキュメント化していたら、私が請け負っているような地方の大半の仕事は真っ赤になってしまう。もちろんやれるに越したことはないけど、クライアント企業の規模やリテラシーの違いをちょっと感じたところはありました。実際、数百ページレベルのリニューアルって地方ではかなり大きな仕事ですよ。まして数千、数万ページって・・・。

そうは言っても出来ることから取り入れて行きたいし、クライアントの理解を得てIA部分でもお金を頂けるようにしていかなければ成果の上がるwebサイトにはなり得ないとも思う。そういう意味では、今まさに変革期というか曲がり角にある気がします。CSS Niteの2009年のテーマが「スキルからセンスへ」っていうのも、そういった意味も込められているような気がしています。ただキレイな作れる、web標準準拠でコーディングできるとかというスキルの域を超えた、ビジネスとしてのセンスが求められているってことで。

ちなみに私がかなり必死でとったメモはこちら。
CSS Nite LP7(PDF:270KB)

そしてアフターパーティー(懇親会)。今日のセミナーの意見交換や名刺交換をさせていただいたり、日頃の仕事・事業について熱く語り合ったり、結婚とか恋愛とか普通の話もしたりと、楽しい時間でした。華やかそうに見える業界ですが、普通に仕事はしんどくてスタッフも普通の人なんです(一部そうでない人も・・・)。

アフターパーティー(懇親会)
アフターパーティー(懇親会)

こういう場に参加でき、一緒に考えたり悩んだりしながら日々の業務に活かせる(本当に活かせてる?と自問自答!)ことに感謝です。貴重な時間をありがとうございました。

ぎく.txtなる自分メモを開いて思ったこと

Macを整理していたら出てきた「ぎく.txt」ファイル。2007年10月27日作成なのでもう約2年前に作成したファイルです。ファイルの内容は下記の引用でした。

名村さんのブログ(2007年07月18日(Wed))より

森田さんがよく言っているのですが「俺たちって最高に面白いって思える集団」が作っているサイトや会社ってやっぱり(外から見ていると)面白そうだし、阿部さんが「変革期のウェブ」で語っていた「朝会社に行くとき、あたかもディズニーランドに行くかのような会社」ってのが出来ればそれって最高に楽しいし、でもその「楽しい」ってのは結局会社ってハコの問題ではなくて、そこにいる俺たち自身の「人の気持ち」だったりすると思うんです。

名村さんのブログエントリーは、ご自身もセッションを持たれた「web標準の日々」というセミナーについて書かれたものです。

当たり前といえば当たり前なのですが、今読み返しても考えさせられるものがあります。結局「人」なんだと思うと、気持ちの持ち方次第なんですよね。自分の信念とか夢とか、それをスタッフと共有しようとする努力とか、自分次第でやれることはいくらでもあるんだと思いかえしました。

じゃあ自分が出来ているかと言えば、会社のせいにしたり他人のせいにしたり、少なからず自分以外に責任を転嫁していた気がします。反省反省。

「先ず隗より始めよ」、自分をもっと強く持って今日もがんばります。

追伸:
ブログに載せたので、ぎく.txtはゴミ箱へ移動しました。そのためのファイル整理なのでご了承ください(笑)。

Web担当者Forum × CSS Nite「実践ワークショップ」 第3回『アクセス解析ワークショップ』に参加して来ました

Web担当者Forum × CSS Nite「実践ワークショップ」第3回『アクセス解析ワークショップ』に参加して来ました。

webの媒体としての長所はログが取れること=視聴率調査がある程度正確に行えることです。つまり視聴者(ユーザー)が「どこから来てどのページを見たか」などの情報をある程度追跡し、数値データとして見ることができることです。この数値データというところが大切で、定性的ではなく定量的に効果を計測できます。

ところで、しっかりとアクセス解析できてますか?そう聞かれると答えに窮することがあります。データ(数値)はチェックしています。その数値をただ把握しているだけではしかたありません。データからサイトの特長を分析し、改善に活かしてして初めてアクセス解析(web解析)が業務に役立つからです。

というのが、前置き。今日のワークショップでは、1グループ4〜5人に分かれてWWFジャパンのサイトを検証して行きました。

まずは仮説作り。サイトのターゲットや想定されるユーザー行動を造ります。これは実務においては制作の上流行程で行われているはずなのですが・・・、今回は仮説に基づいたユーサー行動を数値上から検証するのが目的ですので、仮説設定からスタート。その後、サイトのミッションについて説明がありました。

アクセス解析ワークショップ
アクセス解析ワークショップ

そしてアクセスデータに基づく検証・・・だったのですが、当グループにおいては「仮説に対して」という部分が大分抜け落ちてしまいました。というより、仮説自体の設定に無理があったのかも。そこを半ば強引に仮説=サイトの意図通りにユーザーを導くための改善点の洗い出しとグループディスカッションは進んで行きました。そして総評をいただき終幕。

Web担当者Forum編集長の安田さんの総評にもありましたが、今回は自分たちの業務とは無関係のサイトだったので好き勝手に言いたいことが言えましたが、自分の業務に際して主観とか感情的なものを排して、冷静に分析/検証/改善案作成ができるかが大切だと感じました。

また、我々のグループは制作サイド3名、発注サイド2名というバランスの取れた構成で、それぞれの立場の意見が聞けたことが参考になりました。地方で仕事をしていると「丸投げ」的な状況が多く、クライアントの漠然とした希望を如何に正確に解釈し実現するかと言うようなスキルが求められます。クライアントのリテラシーが高いともっと面白い仕事ができるのではと感じた次第。

その後、簡単な懇親会でいろいろと情報交換をさせていただきました。ドリンクや軽食(と言うには豪華!)もあり、楽しいひと時でした。

懇親会
懇親会

アクセス解析(web解析)に正解はないのかもしれませんが、継続的にクライアントのお役に立てるように業務に取り込んで行ければと言うのが感想です。

グループのみなさん、主催者の皆様、ありがとうございました。

CSS Nite in Ginza, Vol.38に参加して来ました。

「海外IA最新レポート:これからのIAが担っていく役割」と題し、コンセントの長谷川 敦士さんによる海外IAサミットの報告が中心のセミナーでした。何と言うか概念的にIAって難しい、と言うのが所感でしょうか。

レジュメとしては以下の通り。
 ・IA Summitとは
 ・企業情報アーキテクチャ( Enterprise IA)
 ・納品物フォーマットのトレンド
 ・Webエコシステム
 ・IAからUXへ

前半がWorldWideで開かれているIA Summitのリポート、後半がIAについての現状と今後って感じでした。エンタープライズIAからブランド論、納品物のフォーマット化、webエコシステム、広義のIA(big IA)と狭義のIA(little IA)という概念があり、IA(情報アーキテクチャ)はUXd(ユーザー経験デザイナー)だと言うことになり・・・と論点が移って行きました。

自分的な感想としては、IA(情報アーキテクチャ)とは何かと言うことが実は良くわかっていない、と言うことが再確認されました。消化不良気味ですので、この辺りについては自分なりに勉強してからCSS Nite LP7に臨みたいと思っております。

どうしても中小・零細企業の案件=予算が厳しい案件が多く、営業からP(プロデューサー)やD(ディレクター)、PM(プロジェクトマネージャー)などの職域が曖昧と言うか混然としているのが弊社の実態であり、そこにIAというものがどう絡むのか、というかIAって名乗ってないけど似たようなことやってる様な気もするし、そんなレベルで語れることでもないのかもしれないし・・・なんて思ったりしました。ただ、現状の混沌とした状態だと二度手間なことや問題発生時に責任の押し付け合いが起こる訳で、そう言った意味でも職域と職責をある程度整理する必要性は非常に感じています。

セッション内でも何度か出て来たワイヤーフレーム研究会については、たぶん「ワイヤーフレームコミュニケーション研究会」のことかと思います。ワイヤーフレームがIAでないとしても議論の対象になると言ういささか矛盾したような現象ですが、誰のためのドキュメントでどういった意味合いのものかと言う点については共通項があるのかもしれません。ワイヤーフレームについてもそれぞれで定義が曖昧と言えば曖昧で・・・堂々巡りですね。

なお、CSS Niteでは、通常スライドと音声がシェアされます。スライドは既にシェアされていますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

長谷川敦士氏(コンセント)によるセッション
コンセント・長谷川敦士氏によるセッション

Web担当者Forum × CSS Nite 「実践ワークショップ」第3回に参加します。

2009年9月2日(水)に行われる Web担当者Forum × CSS Nite 「実践ワークショップ」第3回『アクセス解析ワークショップ』に参加します。

今回のテーマがアクセス解析ワークショップ。普段Google Analyticsの数字を眺めてはどうしたものかと頭を悩ます部分が少しでも前進できればと思っています。データは活かしてこそ意味がある訳で、その辺りの読み方なんかが共有できればと思います。

今回は一応制作者サイドと言うことで申し込みをしています。もちろん私も制作会社に勤務するものとして、クライアントサイトのアクセス解析を行うことがあります。というもの、制作者サイドと企業担当者サイドそれぞれの参加者がそれぞれの立場でワークショップを組み立てると言うのがこのイベントの特徴だからです。

効果のあがるサイト運営にアクセス解析とPDCAサイクルは不可欠、それができる制作会社になれるようヒントがつかめればと期待しております。

Web担当者Forum × CSS Nite 「実践ワークショップ」第3回『アクセス解析ワークショップ』

追伸:
実は8/29のwebSig24/7とどちらに参加するか迷ったのですが、土曜日は英会話教室もあるしサイトマップの話はCSS NiteのIA特集でも触れるだろうと言うことで、web担Forumのワークショップにしました。出来れば東京に出たいです、家庭の事情とかもあり難しいんですけどね。