「事実はひとつ、考え方はふたつ」。確かにその通り。
和田裕美さんのPodCast「和田裕美のWada Cafe」を毎週聞いています。営業をやっていたときにポジティブに、ポジティブにと思い詰めていたときに聞いた話が印象的でした。愚痴ったり落ち込んだりしても良いけど、明日に引きずらないこと。何か救われたような気がした言葉でした。
和田さんは現在ペリエという会社を運営され、話し方教室や営業セミナーをやっておられますが、前職では某訪問販売営業をされていて日本1の成績を収められたほどの方です。
で、人生を好転させる「新・陽転思考」。和田さんの考える陽転思考について実例を挙げながらしつこいくらいに説明されている著書です。
章立ては下記の通り。
- はじめに
- この本の効果
- 第1章 陽転思考を身につける10のステップ
- 第2章 陽転思考で、あなたの人生は好転する
- 第3章 陽転思考で生まれる14の思考パターン
- 第4章 陽転思考が定着する9つのプロセス
- 最後に 〜受け入れなくてはならないもの〜
- あとがき
- 今度こそ、最後に
起こってしまった事実は変えられない、でもそれに対する気持ちの持ち方は自分次第。だから、どうせなら良い方向に考えましょうというのが基本的な考え方。
ただ「良い方向に」と言うのは都合の良いという意味でなく、起こった事実から少しでも自分にとってプラスになる要素を見つけようということ。
「考え方」と言う要素は非常に重要で、良い方向に考えれば自然とものごとは好転していくし、悪く考えればどんどん悪くなっていきます。そういう風にできている、自然とそうなるように振る舞っているんでしょうね。
だから、ポジティブを常に維持するのは難しいので陽転思考。人生終わったときに後悔したくないので、人生を好転させる思考法をできる限り実践したいと思います。
ビジネスのために新聞を読む人におススメな実践的読書術です。
今まで何と漫然と新聞を読んでいたのだろうかと反省。「(経済)新聞を読む」と言うことに意識的になりました。ビジネスニュースを読んで「記事を知っている」だけではダメなんだと教えてくれます。まずは章立てから。
第1章 できる社長の5つの教え
第2章 日経新聞を「絵」にしたら、見えてきた!
第3章 「ヒト×モノ×カネ視点」でビジネスを整理する
第4章 「ビジュアル思考力」とは何か?
第5章 ビジュアルで理解(Fact)する?リーディングレベル1
第6章 ビジュアルで会話(Opinion)する?リーディングレベル2
第7章 ビジュアルで発想(Idea)する?リーディングレベル3
第8章 「記事トレ!」でビジネス頭を鍛える
特に読んで欲しい人として、下記の方々が列挙されています。
・ロジカルシンキングが苦手な人
・20代後半のビジネスパーソン
・社会人ビギナー
・R25の読者
・日経新聞を「読んでいない」若い人(もちろん、日経新聞を読んでいる人も)
・会社の人事部、教育研修部で若手の人材育成を考えている人
・新入社員に日経新聞を読む習慣をつけさせようと企む人
・後輩にプレゼントする本で悩んでいる人
本書では著者の営業職時代の経験をもとにデキる社長からの教えから、「いかにして時間の取れないエグゼクティブと商談をするか=一目で分かるように伝えるか」をゴールに、その武器としての思考法とまとめ方が紹介されています。
記事に書かれていることはただの事実です。その事実から自分の考え=ビジネスモデルを導きだす。さらにそれを応用した新しいビジネスモデルを考案する。そこまで行ってビジネスニュースが活用できてるというわけです。そのためのメソッドがまた秀逸で、レベル1〜2は誰でも訓練すれば可能なものです。レベル3はセンスが要るかもしれませんが。(だから対象者が上記なのか!)
そう言う訳で、上記対象年代以外でも、営業職の方(特に提案営業)、企画職の方には一読の価値があると思います。
本書の公式webサイト
板橋 悟
日本経済新聞出版社
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コンセプトって何?と言う疑問から考え方までスッキリ。
モノが売れない時代、無いモノが無い時代に新しい何かを生み出す発想をするためのヒントが書かれた本です。現状=既存のニーズと夢=時代のニーズとの差から、次にくるものを考えキーワードにまとめるのがコンセプト。考え方と博報堂時代に培った実例をもとに解説されています。
本書の特徴は、横書きであること、図解を多用していること、見出しや図解が手書き風なことでしょうか。非常に読みやすく印象に残りやすくなっており、また、後から見返す時にも「あの図のページは・・・」と探しやすくなっています。
企画や提案に携わる方には、手の届くところにいつもおいてあると、困ったときや煮詰まった時に役立ちそうです。オリジナルシンキング、オリジナルワーキングと言う姉妹本もありますのでそちらも是非。
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
発行日:2007/11/15
著者:高橋 宣行
高橋 宣行
ディスカヴァー・トゥエンティワン
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しかし書評って久しぶりな気がするなぁ…。
宋文洲さんのモノの見方って好きです。メルマガも毎週きっちり読んでいます。何がすごいって、異国で起業(ソフトブレーンって会社を立ち上げ)、CRMソフトビジネスを中心に8年で東証1部に上場、でもってあっさりソフトブレーンの社長→会長を辞めちゃうのですから(で、現職のマネージメント・アドバイザーってどんな役職?)。
宋 文洲さんについて from 著者紹介
ソフトブレーン(株)マネージメント・アドバイザー。1963年中国山東省生まれ。85年に北海道大学大学院に国費留学。天安門事件で帰国を断念し、札幌の会社に就職するが、すぐに倒産。学生時代に開発した土木解析ソフトの販売を始め、92年28歳の時にソフトブレーンを創業。98年に営業など非製造部門の効率改善のためのソフト開発とコンサルティング事業を始めた。05年6月東証1部上場。06年8月会長を退任し現職に。
で、「やっぱり変だよ日本の営業」。ちなみに2002年4月(7年前)に単行本として出た本の文庫化ですので、若干の時代背景の変化はありますが、参考になる点は多くあるかと思います。まずは章立てから。
第1章 やっぱり変だよ、日本の営業マンの姿
第2章 営業のたくさんの「なぜ」
第3章 真実に目を向けよう
第4章 効率的な営業を実現するために
第5章 常識や習慣にとらわれないために
このうち前半の3章が日本的営業スタイルへの問題提起、4章5章が解決策(主にソフトブレーン製品「eセールスマネージャー」の効用)と言う構成です。
営業とかやったことがあると分かりやすいのですが、CRMとかSFAというツールは営業や顧客管理を「カン」とか「経験上」っと言った暗黙知から「見える化」するためのものです。その暗黙知に頼ったセールスが如何に非効率で精神論的になりがちかが前半で語られます。
現場や管理職が欲しいのは、やる気の宣言でも数字の羅列でもなく、各顧客の現状把握と問題点の整理、その解決策です。いやその通り。(そうしてデキない営業マンは営業会議に戦々恐々し、数字のノルマに押しつぶされて行く訳です。私のように)
では、その解決策が…eセースルマネージャーなわけです。宋さん自身、4章の冒頭で自社製品の紹介をすることを逡巡したそうです。この部分については同製品を使ったことがないので何とも言えません。舶来の某ソフトを・・・というならこちらを使ってみたいものです。
本書は前半3章をきっちり自戒し、如何に効率的に営業するかを考えるためのヒントと考えると7年経っても決して色あせていないと思います。そのくらい日本の営業は非科学的な領域です。それを他者の視点から指摘されただけでも勇気が持てました。
がんばれ、日本のセールスマン!
宋 文洲
日本経済新聞出版社
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おすすめ度の平均:

「モノさえ良ければ」ではダメ
ちなみに新刊「社員のモチベーションは上げるな!(幻冬舎 刊)」はこちら
「いまも変わらぬ編集のかんどころ」っていう第3章のタイトルに負けました。
著者の朝日新聞の記者時代から、編集長として携わった雑誌時代を回顧しつつ、編集の役どころや醍醐味が語られる著作。ネット時代の誰もが情報発信者となる時代の「編集」が主題。初版が2002年なので、ネットに関する言及に関してはちょっと古い部分もありますが、「編集のかんどろ」に関しては些かも古くなっていないと思われます。
第1部「みんなが編集者になる時代」では、編集によって記事はいかようにも変わることが、新聞記者時代の例を挙げながら語られます。些細な三面記事も編集次第で一面記事に匹敵する記事になるって凄くないですか。
第3部「いまも変わらぬ編集のかんどころ」では、タイトルのつけかた、中見出しの入れ方、インタビューの編集など、普遍的な編集技術が見どころです。
誰もが表現者になる時代に、読ませる文章を書く技術は、ますます重要になるのでしょう。そこに気付ける人と気付けない人、小さいようで大きい差が生まれるんでしょうね。とかくSEO対策だとか、技術論的なアプローチであふれ返るネットの世界では。
「情報編集の技術」矢野直明著/岩波アクティブ新書(2002.5.7初版)
たしかにリクルートはすごいんだろう、今後は知らないけど。
まず著者の江副浩正氏はリクルートの創業者にして、件のリクルート事件で有罪になった本人。事件がもとでリクルートを退職し、もう20年になるという。この本はリクルートの創業から江副氏の退任までの約30年を「人材」「企業精神」を核に回想する。最初の2章は江副氏の経営理念と経営感が、残りの6章がリクルートの成長を年代記風に追った回想録といった構成。
江副時代のリクルートの成功の秘訣は「人」をフルに活用したことにあると言えそうだ。
一つは社内スタッフの活用。学歴や性別・年齢に関わらずやる気と能力があるスタッフに大きな権限を与え、代わりに成果を要求する。これによりスタッフのモチベーション維持しビジネス感覚を研ぎすましていく。副題の起業家精神とはこの部分で、今風に言うと社内ベンチャーを立ち上げ社員が経営感覚を持つように誘導していく。
もう一つはコネクションを活用したこと。江副氏の学友には森稔氏(森ビル社長)を始め多数の経営者がいる。その他そうそうたる企業にもネットワークがあるのは彼が東大卒だからか。で、経営上の大きな転換点において、それは非常に有益に活用してきた。コネ以外にも社外との接触を積極的に行うことを推奨していたというのも興味深い。
一番の名言は「同業間競争に敗れて二位になることは、われわれにとっての死である」。基本的に情報誌ビジネスにおいては市場第一位が圧倒的に優位であるということ。あとはリクルートの目のつけどころが鋭いということか。就職情報誌から始まり、結婚情報や出産、住宅購入など、人生で何度もない大きな転機で且つ大金が動く時期は狙いめであると言うこと。
なお、一部の書評にあるような、リクルート事件の顛末に関する記述ほとんどはないことへの批判は的外れだろう、本書の趣旨とは異なるからだ。どういう所見で政治家・官僚に近づき利益供与に至ったのかについての言及は欲しかった気もするが、それを求めるのも酷な話だろうし、この著書で反省の弁は不要だ。
「リクルートのDNA ー起業家精神とは何か」江副浩正著/角川oneテーマ21(2007年3月10日初版)
急速に進化するネット世界と従来型社会システムとの歪みを問いかける。しかしサブタイトル「誰がウェブ2.0を制するか」については全く不明。
ネットvs.リアルとありますが、著者は全11章のうち6章までをWinnyに当てている。インターネットの理想としてのP2P、ファイル共有ソフトの誕生からWinnyの登場、Winny作者の逮捕と実刑判決、そしてWinny経由での情報流出。「ネットvs.リアル」という対立軸で言えば、ネット上での違法ファイルの流通に対して有効な対処のとれない当局が、共有ソフトの作者を検挙という裏技に出たってところでしょうか。
後半は標準化問題、オープンソース、IPアドレス管理などに触れながら、インターネットを統制しようとする諸勢力のことに言及しています。と言っても、NEC PC98シリーズがIBM PC/AT互換機に駆逐されたこと、国産OS TRON計画が頓挫しWintelが如何に覇権を手にしたか、IPアドレスを巡る各国のせめぎ合い・・・など、ネットをとりまく世界情勢と言うことでしょう。
Winny判決については専門家ではないので是非はわかりませんが、P2Pのファイル共有を専ら著作権的に違法なファイルのやり取りにしか使用されていない現実の中では致し方ないかもしれません。逆に、Winnyによって浸透したP2Pの技術を如何に使うことが健全な発展の方向なのかを示唆して欲しかったと思います。また、後半部分に関しても、事例を上げるばかりではなく次の一手を考える布石になるものが欲しかったと思います。「ネットvs.リアル」と言えば、2ちゃんねるの管理人ひろゆき氏の裁判と強制執行の行方も気になるのですが、そちらについて触れられておりません。
ついでに。ネットとリアルを対立軸に捉えることに意味があるのかと思う。インターネットが急速に普及して10余年。メディアとしても無視できないものに膨れ上がり、光も影も次第に認知されてきました。そこで、ネットとリアルをどうリンクさせるのが上手いやり方なのか。著作権しかり、ネット犯罪しかり。さらにネットから収益を上げる有効な手段はないのか。その辺を掘り下げていく先に「ウェブ2.0を制する」答えがある気がするのですが。
「ネットvs.リアルの衝突」佐々木俊尚著/文春新書(2006年12月20日初版)