「政府の陰謀」論はもう卒業しませんか?

東日本大震災に関連して、福島県と宮城県(一部)で厚労省の調査が行われないことが、「放射線被害隠し」とかバズっているようです。

冷静に考えると、全国規模のレギュー調査(3年ごと)が今回は行われないということは、震災の非常事態が今も色濃く残る医療現場では「普通の対応」と思えるのです。

例えばです。「デスマーチ進行中で、もう3日も寝てない」とか、Web制作業界ではあまり珍しくもない状況だったとします。そのとき「今日はブログ更新の予定日だけど、特別にお休みにします」という判断は合理的ですよね。

つまり「やるべきこと」を確実に行うために、「やること」と「やらないこと」を仕分る。今回の調査もそういうことだと思うのです。

こういう事態の最大の原因は、間違いなくこれまでの政府の対応が悪かったからです。今も、それを真摯に受け止め、理解を得ようという姿勢が決定的に欠けていると断じざるを得ません。

しかしながら、もういい加減に一部メディアの「政府の陰謀」などと煽る風潮や、それを安易に拡散することから卒業する時期かと思います。もちろん是々非々で追求するべきものもありますので、個別の事象についての判断は難しいものです。

震災から10ヵ月を経て、長期戦となる復興・生活再建のために、私たち自身の「やるべきこと」「やること」「やらないこと」は何でしょうかね。